Canon Dial 35-2 Film Cameraとは？
Canon Dial 35-2 Film Cameraは、キヤノンが1968年に発表し、1971年まで販売していた35mmハーフサイズのパノラマカメラです。当時の販売価格は約25,000円で、フィルムカメラとしては比較的リーズナブルな価格帯に位置していました。
このカメラの特徴的なデザインは、円形のボディに大きなライトハウスのようなビューファインダーが付いている点で、「Dial（ダイヤル）」という名前は、その形状がロータリー式の電話（ダイヤル）を連想させることから名付けられました。
Canon Dial 35-2 Film Cameraの特徴
Canon Dial 35-2は、当時としては革新的なフィーチャーが満載されていました。その中でも特筆すべきは、キヤノンミュージアムから引用して、以下の3点を挙げてみます。
– まず、最も目立つのは**クロックワイズに回転するレンズ**で、フィルムを巻き上げ、シャッターを再び準備するために使用されます。これは、一つのハンドル操作だけで次のシャッターチャンスを迎えることができる、画期的なシステムでした。
– また、**露出計の自動設定機能**も当時としては珍しく、晴天から薄曇り、室内など、異なる光環境下でも適切な露出を計算できました。Canon Dial 35-2は、セレン光電池を使用した自動露出カメラ（AE）だったため、電池不要で手軽に撮影を楽しめました。
– さらに、**パノラマフォーマット**という、現在では珍しいフォーマットもCanon Dial 35-2の魅力の一つです。ハーフサイズのフィルムを使用することで、一つのフィルムでダブルの枚数（通常のフィルムで36枚撮れるところを72枚撮れる）を撮影することができました。その結果、広大な風景や、大勢での記念撮影などに最適でした。
Canon Dial 35-2 Film Cameraを今も楽しむ
現在でも、その個性的なデザインと独特な機能から、多くのカメラ愛好家やコレクターに愛されています。一眼レフやデジタルカメラでは得られない、フィルムカメラならではの独特の色合いと質感を持つ写真を楽しむことができます。フィルムカメラはデジタルとは全く異なる思考を必要としますが、それがまた新たな発見や創造力を刺激してくれます。
それぞれの写真が一期一会の出会いを楽しむ、そんな特別な体験をCanon Dial 35-2 Film Cameraはもたらします。市場にはまだまだこのカメラが出回っているため、ぜひ手にとってその魅力を感じてみてください。
